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軍用犬物語 ★英雄になってしまった犬たちについて

 皆さま はじめまして
このブログでは、人と動物との関係を考古学、各国の歴史、信仰の中で
どう位置付けられてきたかをベースに人と動物との絆、
ヒューマン・アニマル・ネイチャーボンドという新しい関係について
考えていきたいと思います。

 さて、立教立花組メンバーとしては、まず戦争に犬がどうかかわってきたか
について見たいと思います。
第一次世界大戦にてドイツやベルギーなどの軍用犬に注目をした日本軍は
大正8年(1919年)に千葉の陸軍歩兵学校、軍用犬班を設立し
本格的な訓練を始めました。ただ日本の在来犬よりも
ドイツのシェパード犬種が軍用には向いていたようです。
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 もっとも軍用犬として注目を浴びたのは
昭和6年(1931年)の満州事変での犬たちの活躍でした。
とくに『那智』『金剛』、板倉大尉(陸軍歩兵学校軍用犬研究主任)
とともに関東軍に赴任した『メリー』
この3頭の活躍と武勇伝が新聞、雑誌で取り上げられて
昭和8年(1933年)7月5日、第一回の陸軍軍用動物功労表彰式にて
最高章である「甲号章」を受章し、逗子市延命寺にてこの犬たちの
慰霊碑『忠犬乃碑』除幕式まで行われました。
ただしその後残念なことに軍用犬の美談を国家的プロパガンダに利用し
小学校の教科書に採用されたのです。
その内容の一部を見て見ると、
「敵の砲弾の中に突っ込み……2匹は身にいくつもの弾を受けて
血まみれで死にました。よく見ると二匹とも口には敵兵士の軍服の切れ端を
しっかりとくわえていました。これを見た兵士は思わず涙ぐみ
ました」
 とあり、それを小学生に読み聞かせるための
教師用の解説指導要綱として、
「両軍犬の花々しい偉勲をたてて、壮絶無比な最後を遂げた
感激美談を読みせしめることによって武勇果敢の精神を養い
国体観念の旺盛を期す」とありました。
 つまりこれを利用して、英雄化とお国のために死ぬことを美化して
戦意高揚に使われたのでした。
 なんと悲しいことでしょう。

 これは戦没者慰霊の靖国思想にも繋がり、靖国神社脇にある
軍馬軍用動物の慰霊塔など純粋な日本の心から生じる伝統的な供養
という意味合よりも、動物の命を戦争の消耗品とみなす
正当化の道具的な役割をするようになって
殺すことや死者に対する罪責感の無化にも通じるといわれています。
人の都合で戦争にまでいかされた犬たちを想うと言いようのない気持ちになります。
(参考文献 人と動物の日本史全4巻 吉川弘文館)


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セントポール君

Author:セントポール君
21世紀社会で犬と人間との関係はどう変化していくのか
仕事で訪れた様々な国のイヌと人との関係や歴史
そして未来における人と動物の関係を考えていきます!

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